女性不妊症と酸化ストレスの関連性

不妊症と酸化ストレスには、近年、様々な研究で密接な関係性があることが報告されています。

今回は、女性不妊と酸化ストレスの関連性について説明します。

不妊症の原因に卵巣の加齢があります。卵巣の加齢は、酸化ストレス の影響で加速することが報告されています。

初潮から閉経まで約40年間、毎月排卵があっても生涯で排卵できる卵胞は約500個程度。歳を重ねるにつれ卵胞の消失は著しくなり卵巣も加齢で機能が低下します。この卵巣の加齢変化は、酸化ストレスが主な原因と考えられています。

酸化ストレスにより卵巣の加齢が進み、卵胞数の減少卵子の質の低下を招きます。数や質が下がることで妊娠率の低下・流産率・染色体異常の上昇につながります。

次に、卵胞発育や排卵時にも酸化ストレスは増加します。

卵胞発育や排卵時に活性酸素は発生し、少量の活性酸素なら卵胞の発育や排卵、黄体化に必要になります。しかし、過剰な活性酸素は酸化ストレスとなり、卵胞発育不全や排卵障害を起こし不妊症につながります。

また、体外受精の採卵時に採取した卵胞液の酸化ストレスを測定した研究では、酸化ストレスが高いと受精率が低下することが報告されています。

次に、子宮内膜は酸化ストレスに曝(さら)されやすいと言われています。

子宮内膜の間質細胞に酸化ストレスが加わると、疼痛物質であるプロスタグランジンの産生が増加し、子宮筋や血管の収縮が誘発されます。子宮筋や血管が収縮することで子宮内膜の血流が低下し薄くなります。また、月経痛も強くなると言われています。酸化ストレスによって子宮内膜が薄くなると着床率が低くなり不妊症につながります。

 

酸化ストレスについてまとめると、

・卵巣の加齢の促進に影響する。

・卵胞発育不全や排卵障害に影響する。

・子宮内膜の厚さに影響する。

酸化ストレスは、不妊症と密接な関連があることがわかったと思います。

酸化ストレスを除去する方法については、今後お話したいと思います。

 

次回は、男性不妊と酸化ストレスの関連性について説明したいと思います。

 

沖縄 南部(糸満)にある夢源鍼灸院は、妊娠を望む女性の身体づくり、不妊症・産前産後の不調や悩みを鍼灸治療と運動療法で解決に導きます。ご予約・お問い合わせお待ちしております。