子宮内膜の蠕動様運動が妊娠率を下げる
夢源鍼灸院の酒井です。
今回は、「子宮内膜の蠕動様運動と妊娠率の関係」についてお話します。
着床時期に、子宮内膜の蠕動様運動が少ないほど妊娠率が高くなることがわかっています。
子宮の蠕動様運動の評価法としては、動画MRI(cine MRI)による方法があります。
子宮の蠕動様運動は、月経周期によって大きく変動し、月経期と排卵時期に子宮収縮の頻度が大きいと言われています。
月経期は、子宮底部から子宮頸部方向に運動することで、月経血を子宮内腔より排出させる作用があると考えられています。
また、排卵時期は、子宮頸部から子宮底部に向かって運動することで、精子をくみ上げる働きをしていると考えられています。
一方で、着床時期には、子宮内膜の運動はほとんど見られなくなると言われています。
これは、運動を抑制することで、子宮内膜の着床を促していると推測されています。
子宮内膜の蠕動様運動は、女性ホルモンにより制御されており、エストロゲンは運動亢進に働き、プロゲステロンは運動制御に働くことが知られています。
子宮の蠕動様運動と妊娠率の研究は最近盛んに行われています。
その一つに、胚移植時、子宮内膜運動回数と妊娠率を比較し、運動回数が少ないほど妊娠率が高くなることと、血中プロゲステロンが高いほど、運動回数は少ないよいうことを報告しています。
着床時期に子宮内膜の蠕動様運動の頻度が高いと妊娠率が低下する原因としては、運動が胚を子宮腔から押し出してしまうのではないかと考えられています。
検査をして、着床時期に子宮内膜の蠕動様運動の頻度が高い方は、薬物(アトシバンなど)による子宮収縮制御することで妊娠率が高くなることも言われています。
沖縄県内の不妊治療を専門にし、子宮内膜の蠕動様運動の検査をしているところは、私が知る限り一箇所しか知りません。
治療的意義に関してエビデンスの構築が求められているようなので、今後も最新の情報を集め、頼りに来てくれた方に還元できるようにしたいと思います。
現代医学的にわかってきたことを、東洋医学的に考えるとどいう現象なのか、経穴の効能を応用できないかなどを常に考えています。
子宮内膜の蠕動様運動が、薬ではなく鍼灸や整体でも効果が出せ妊娠率を上げられる様に考え取り組んでいきたいと思います。
沖縄 南部(糸満) 豊見城市あしびなー近くにある夢源鍼灸院は、妊娠を望む女性の身体づくり、不妊症・産前産後の不調や悩みを鍼灸治療と運動療法で解決に導きます。ご予約・お問い合わせお待ちしております。