男性不妊 「精子力」の低下

夢源鍼灸院の酒井です。

今回は、「精子力」についてお話したいと思います。

年々、男性における精子数の減少・質の低下などの「精子力」が問題になっています。これらは、不妊の一因となり社会的に考えると「少子化」に繋がります。

「精子力」とは、卵子と出会った際に妊娠まで持っていける力を持つ精子の力を言います。数、質、DNAなどなど複数の点で、基準を総合的にクリアしてはじめて「精子力」があると言えます。

「精子力」を上げるために気を付けるべきことを挙げたいと思います。

①喫煙
喫煙は、血の流れを悪くするため勃起不全(ED)の原因となります。同時に、精子の数の減少、質の低下、DNA損傷の原因にもなりますので、不妊で悩まれている方、精子力を心配される方で喫煙されている方は、まずは禁煙から取り組むべきです。

②長時間座ること
長時間座ることは、血の流れを悪くし「精子力」の低下を招く一因です。車、バイク、自転車に長時間乗ることも同様です。PC作業や事務系の仕事で一日中座ることも多いでしょうが、たまに立ったりして血流をよくしてあげましょう。

③ストレス
環境の変化、悩みなどによるストレスで、精子の数、質が極端に下がることもあります。医学的根拠もあり、ストレスは精子の大敵です。

④熱
精子を作る精巣は「熱」に弱いです。精巣にとって快適な温度は35度なのです。体温は36~37度が一般的であることを考えると、精巣にとって体温はちょっとだけ熱いのです。

【精巣にとって気を付けるべき行動】
・サウナ
・熱いお風呂
・こたつ
・膝の上にPCを乗せて作業する
・風通しのいい下着(ブリーフよりトランクス)
・きつめのジーンズなどのぴっちりしたズボン など

⑤育毛剤

男性型脱毛症(AGA)の治療において、フィナステリド系の薬(商品名で言うと「プロペシア」など)は、男性ホルモンを抑える作用がありますので、精子力の低下、性欲減退、勃起障害など、直接的に影響する可能性があります。

⑥マスターベーション
長期間にわたる自慰行為の禁欲は精子に悪いです。
精子が体内で生存できる期間はわずか3日ほどです。それ以上になると、運動しない「死滅精子」が増えます。この死滅精子から発生する活性酸素が、毎日作られる新しい精子を傷つけ、新しい精子自体の質を下げてしまうのです。
また、精子が作られてから射精までの日数が長いと、精子の頭部にあるDNA部分を傷つけてしまうことがあります。その「DNA損傷精子」は、細胞分裂が正しく行われないため、妊娠しにくいことが分かっています。ひどい場合には、流産の可能性もあるので要注意です。
なので、週に3回ほどの自慰行為は、精子の質を保つためにもした方がいいです。

⑦食事
精子にいい食べ物として…
・肉・魚
・卵
・質のいい油(オメガ3・オメガ9)
・豆類
・野菜(特にカロチノイドが含まれるニンジン、かぼちゃは、精子の運動率を改善させる働きがあります)

逆に、ジャンクフードやお菓子、砂糖が入った食べ物、飲み物はなるべく控えましょう。

⑧運動
適度な有酸素運動は、体全体の血行をよくするので精子力の向上に繋がります。また、運動でストレス解消にも繋がります。

不妊は女性だけの問題ではありません。夫婦の問題です。
どっちかに問題があるならどっちかが頑張ればいいというわけでもありません。また、精液検査をした時に結果に問題なかったとしても、喫煙やお酒、お菓子など精子に悪いことをしていればすぐに精子力は下がります。

今回あげた精子力を向上させる習慣を行い、夫婦で協力しながらできることからストレスなく妊活をしていきましょう。

沖縄 南部(糸満) 豊見城市あしびなー近くにある夢源鍼灸院は、妊娠を望む女性の身体づくり、不妊症・産前産後の不調や悩みを鍼灸治療と運動療法で解決に導きます。ご予約・お問い合わせお待ちしております。